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六本木ヒルズ森タワー53階の森美術館で7月13日まで開催の「英国美術の現代史:ターナー賞の歩み展」に行ってきました。 イヴェントとして確立された現代のアート。素材も多種多様。作品も何にも縛られていない。でもやはり主張がはっきりとしていて作者の自己や思潮が色濃く出ていて、更に一般にアピールできている。ターナー賞の受賞作品を全て集め展示するのは初めての試みだそうだが、年代によってその当時の関心や素材感が明確に現れ、観ている方もその時間の凝集した空気に触れることが出来る。 1995年度受賞ののデミアン・ハースト「母と子―分断されて」は文字通り牛の親子を別々のプラスチック槽に入れて離し更に縦半分に分断して、展示している。分断面も鑑賞でき一見グロテスクにも思えるが現在では医学分野の検査で輪切りや分断映像など慣れてしまっているのかショック度が少ないようにも思える。これも時代の空気という微妙なものだろう。 部屋の照明が明滅するだけで受賞作品となった2001年のマーティン・クリードの作品もあり、アートはいかなるものかを考えさせる展示も多い。つまり奥深く広く、人の感受性の可能性を素材や受容器具が開発発展すればするほど無限に広がっていくのだろうと推察される。 森美術館の建築も現代アートを展示するのに一役買っているように思える。地上部のコーンの入り口は自然なものとは隔絶しているが、外に出れば日本庭園が広がる。浮橋のような橋を渡り52階まで一気にエレベーターで上った先は浮世とは異なる感受性の空間が待ち構えている。 美術館のチケットブースから入り口が分かりづらいのも(標識の派手なものは一切ない。とてもシック。)館職員の口数の少なさも(決して不親切ではない)、違う次元の世界に来たという感覚を大切にさせるためだと思えば、仕組まれ計算された空間経営だと思う。 現代アート…何だそれは?と思うより一度は見に行くべきだろう。意外と病み付きになるかもしれない。 |
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